成長痛 の症状と治療法
子どもが「足が痛い!」と夜に泣き出すことはありませんか?
それは「成長痛」かもしれません。
成長痛は特に幼児期から小学生の子どもによく見られ、病気ではなく一時的なものですが、親としては心配ですよね。
今回は、成長痛の原因、セルフケア、応急処置や治療法について詳しく解説します!
1. 成長痛とは?
成長痛は、主に3歳〜12歳の子どもに起こる「原因不明の一時的な痛み」のことを指します。
特に 夕方〜夜にかけて 痛みが出ることが多く、翌朝にはケロッと治っている のが特徴です。
成長痛の主な症状
- 太ももやふくらはぎ、膝周辺の痛み
- 片足または両足に出る
- 夕方〜夜に痛くなるが、朝には治まる
- 腫れや赤み、熱を持っていない
もし 腫れや熱を伴う場合は、成長痛ではなく別の疾患(関節炎や骨の病気など)の可能性 もあるため、医師に相談しましょう。
② 不安定な地面での歩行
- 凸凹のある道や階段を歩いている際に足を滑らせることで発生
③ 合わない靴の使用
- かかとの高い靴や、フィットしない靴を履いていると足首が不安定になりやすい
④ 筋力や柔軟性の低下
- 足首周囲の筋肉が弱かったり、関節が硬かったりすると、捻挫のリスクが高まる
2. 成長痛の原因
成長痛のはっきりとした原因はわかっていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。
① 成長による骨と筋肉のアンバランス
- 骨の成長スピードに筋肉が追いつかず、筋肉が引っ張られることで痛みが出ることがあります。
② 運動や遊びの疲れ
- 日中にたくさん走ったり、ジャンプしたりすると、夕方以降に筋肉の疲労が痛みとして現れることがあります。
③ 精神的なストレス
- 新しい環境や学校でのストレスが、夜に身体の痛みとして現れることもあります
3. セルフケア・応急処置(PEACE & LOVE)
「PEACE & LOVE」は、スポーツ外傷や痛みに対する最新の処置法です。成長痛にも応用できます!
〈PEACE〉(急性期の対応)
P (Protection) 保護
- 痛む部分を安静にする
E (Elevation) 挙上
- 損傷した部位を心臓クッションなどを使い、足を少し高くするより高く保ち、腫れを軽減します
A (Avoid anti-inflammatory) 抗炎症薬を避ける
- なるべく痛み止めに頼らず、自然回復を促す
C (Compression) 圧迫
- 優しくマッサージをする(強く押しすぎないように)
E (Education) 教育
- 成長痛は一時的なものであり、心配しすぎないことが大切
〈LOVE〉(回復期の対応)
L (Load) 負荷をかける
- 痛みが落ち着いたら、軽くストレッチや歩行をする
O (Optimism) 楽観的な心構え
- 「すぐによくなるよ!」と安心させる
V (Vascularisation) 血流促進
- 温めたり、軽いマッサージで血流を良くする
E (Exercise) 運動
- 無理のない範囲でストレッチやヨガを取り入れる
※捻挫がひどい場合や、強い痛みが続く場合は、すぐに医療機関を受診してください。
4. 当院での治療法・予防法
成長痛は特別な治療を必要としませんが、以下の方法で痛みを和らげ、予防することができます。
① マッサージやストレッチ
- ふくらはぎや太ももを優しくさする
- 足首や膝を軽く回す
- 床に座って、足を前に伸ばしながらつま先を持ってストレッチ
② 体を温める
- 湯たんぽやホットタオルで足を温める
- お風呂にゆっくり浸かる
③ 栄養バランスの良い食事
- カルシウム(牛乳・小魚・チーズ)
- マグネシウム(ナッツ・海藻類)
- タンパク質(肉・魚・大豆製品)
④ 睡眠の質を上げる
- 寝る前にストレッチや深呼吸をする
- 暗く静かな環境で寝る
まとめ
成長痛は 成長の一過程 であり、病気ではありません。セルフケアを行い、子どもが安心して眠れる環境を整えてあげましょう。
もし、腫れや熱、長期間続く痛み がある場合は、念のため小児科や整形外科を受診してください。
お子さんが安心して成長できるように、優しく見守っていきましょう!