鵞足炎（がそくえん） の症状と治療法
鵞足炎は、膝の内側に痛みが生じる炎症性疾患で、スポーツや繰り返しの膝の動作が原因となることが多いです。
適切な処置と治療、予防を行うことで症状を改善し、再発を防ぐことが可能です。
１. 鵞足炎の原因
① オーバーユース（使いすぎ）
- ランニング・ジャンプ動作の繰り返し（マラソン・バスケットボール・サッカーなど）
② 筋力不足・柔軟性の低下
- 特に内もも・ハムストリングスの硬さ
③ 膝や足のアライメント異常
- 膝のねじれ・O脚・X脚 → 膝の内側に負担が集中
④ フォームや環境の問題
- 膝が内側に入れる動きの多用
- 扁平足や不適切なシューズによる負担増加
２. 応急処置（PEACE & LOVE）
〈PEACE〉（急性期の対応）
P (Protection) 保護
- 痛みを感じる動作は避け、負担を減らす
- スポーツ活動を一時的に中止し、安静にする
E (Elevation) 挙上
- 炎症や腫れがある場合は、膝を心臓より高い位置に保つ
A (Avoid anti-inflammatory) 抗炎症薬を避ける
- NSAIDs（イブプロフェンなど）の過度な使用は控え、炎症の自然な治癒を促す
C (Compression) 圧迫
- 軽く包帯やテーピングで圧迫し、炎症の広がりを防ぐ
E (Education) 教育
- 過度な安静は避け、適切なケアとリハビリを行うことが重要
〈LOVE〉（回復期の対応）
L (Load) 負荷をかける
- 痛みが軽減したら、軽い運動を再開し筋力低下を防ぐ
O (Optimism) 楽観的な心構え
- ストレスを減らし、前向きな気持ちで回復を目指す
V (Vascularisation) 血流促進
- 軽いストレッチやマッサージで血流を良くし、治癒を促進
E (Exercise) 運動
- 鵞足部に負担のかからないストレッチや筋力トレーニングを行う
３. 当院での治療法
① 微弱電流治療（マイクロカレント）
- 細胞レベルでの修復を促進し、炎症を軽減
- 筋肉の緊張を緩和し、膝への負担を減らす
② ラジオ波治療（高周波温熱療法）
- 深部の血流を促進し、炎症の早期回復を助ける
- 筋肉や腱の柔軟性を向上させ、再発予防にも効果的
③ EMS（電気筋刺激）
- 膝周囲の筋力強化（特に内転筋やハムストリングス）をサポート
- 筋肉のバランス改善 により、膝への負担を軽減
これらの治療を組み合わせることで、痛みの軽減と回復を早めるだけでなく、再発しにくい膝づくりを目指します。
４. 予防法（再発を防ぐために）
① 筋力トレーニング
- 内転筋・ハムストリングスを鍛える（スクワット・ヒップアダクションなど）
- 体幹トレーニングを取り入れ、膝の安定性を向上（プランク・サイドブリッジなど）
② 柔軟性の向上
- ハムストリングス・内転筋・腸脛靭帯のストレッチを習慣化
- フォームローラーを使って筋膜リリースを行う
③ ランニングフォーム・歩き方の改善
- 膝が内側に入らないように意識する
- 適切なシューズを選び、インソールで衝撃を吸収
④ 適切なウォームアップ・クールダウン
- 運動前に 動的ストレッチ（ダイナミックストレッチ）で筋肉を温める
- 運動後に 静的ストレッチ で筋肉をしっかり伸ばす
⑤ 適切なウォームアップ・クールダウン
- 運動前：動的ストレッチ（レッグスイングなど）
- 運動後：静的ストレッチ（腸脛靭帯・ハムストリングス・お尻を重点的に）
まとめ
✅原因：ランニング・筋力不足・膝のねじれ・O脚・X脚
✅応急処置：「PEACE & LOVE」を実践し、適切なケアを行う
✅治療法：微弱電流・ラジオ波・EMSで早期回復と筋力強化をサポート
✅予防法：筋力トレーニング・ストレッチ・フォーム改善で再発防止
鵞足炎は 適切なケアを行えば早期回復が可能です。
当院では、痛みの軽減・回復・再発予防 を目的とした治療を提供し、個々の状態に合わせたプランでサポートいたします。
